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太陽光発電のはじめかたについて

 
一般住宅で太陽光発電を始めるための流れ
1、導入計画を立てる
@基礎知識
A屋根の形状
B発電量
C光熱費
D資金計画
2、設置業者に相談依頼する
3、業者を決め注文する
4、連系立ち会い
5、補助金の申請を行う
理想的な設置
設置後どういう生活が待ち受けているのか

一般住宅で太陽光発電を始めるための流れ

1、導入計画を立てる

太陽光発電システムは購入者側にもあらかじめ知識が必要です。事前情報を集め準備しておきます。どういう知識が必要なのか、どういうことを調べればいいのかは以下に書きましたので安心して下さい。

@基礎知識

まず太陽光発電の仕組み大まかな価格、太陽電池の種類は知っておきたいところです。その上にそれぞれのメーカーの製品の特徴も知っておけばベターです。また近くに太陽光発電システムを導入している人がいれば話を聞いてみるのもおすすめです。

A屋根の形状

日本家屋の屋根の形状は様々です。あなたの自宅はどのタイプか見て下さい。また高層建築や樹木、電柱などの屋根にかかる影についても調べてみといいです。モジュールに影が掛ってしまいますと大分発電量が落ちてしまうからです。

切り妻
二つ斜面のある屋根ですが、どちらかが南向きであるのがベストです。

寄せ棟
二つの大きな面積と二つの小さな面積を持つ屋根です。広い斜面が南向きですとベストです。

片流れ
一つの斜面になっている屋根ですが、これが南向きですと太陽光発電として一番理想的です。

方形
寄せ棟に似ていますが、正方形の間取りになっている所が違います。これですとモジュールを載せる面積が限られてしまい、太陽光発電としてはよくありません。

陸屋根
架台次第では太陽量のモジュールを載せることができます。

B発電量

発電量は日射量に比例するため地域によって異なります。設置の際には業者も発電量を見積もってくれますが、あらかじめ知識があるとスムーズに飲み込めます。

日射量はNEDO日射量データベースを見ればいいと思います。自分の地域が全国に比べてどれくらいの日射量なのかが分かります。

以下は県別に見た発電量と順位です。

順位県名発電量(kWh)順位県名発電量(kWh)
1位山梨県143625位奈良県1262
2位長野県142726位東京都1258
3位徳島県137327位山口県1251
4位静岡県136828位千葉県1248
5位群馬県136629位愛媛県1247
6位愛知県136130位福岡県1242
7位高知県135831位福島県1231
8位三重県135232位大阪府1215
9位宮崎県133733位広島県1202
10位岐阜県132034位大分県1191
11位香川県130535位京都府1171
12位茨城県129836位石川県1124
13位埼玉県129337位島根県1113
14位和歌山県129138位福井県1108
15位沖縄県129039位宮城県1105
16位鹿児島県129040位新潟県1090
17位栃木県128741位山形県1089
18位兵庫県127942位富山県1076
19位岡山県127643位岩手県1070
20位長崎県127444位北海道1064
21位神奈川県126345位鳥取県1055
22位佐賀県127046位青森県1027
23位滋賀県126947位秋田県902
24位熊本県1263全国平均1234

日射量と大体相関してると思いますが、山梨県が一番発電量が多いです。

C光熱費

自宅の検針票で光熱費をチェックしておきます。できれば1年分用意した方がどの時期にどれくらいかかったのか分かります。出力次第では日中の電力を全て賄えてしまう場合もあります。

D資金計画

自分で用意できる資金はどれくらいなのか、また補助金があればそれもチェックしておきます。

2、設置業者に相談依頼する

ハウスメーカーや工務店に相談して見積もりを取ってもらいますが、太陽光発電は、住宅の屋根の大きさや形、設置環境が異なるため定価なるものが存在しません。実際設置業者によって100万円以上違ってしまう場合もありますので、まずは信頼おける複数の業者に一括見積もりを取って、めぼしい業者をピックアップし、それぞれ自宅に伺ってもらい話を聞きます。その際には設置業者も実際に屋根を見て調査し、正確な見積もりを作ります。一括見積りにはタイナビをご利用下さい。訪問の際には自宅の設計図面や検針票があるとベターです。確認するポイントは以下の通りです。

価格:モジュール1Wあたりの価格を比較してみます。当然安い方がいいです。
1Wあたりの価格=モジュールの価格÷モジュールの公称最大出力(W)

変換効率:モジュールの変換効率を見てみます。当然高い方がいいです。
変換効率=モジュールの公称最大出力(W)÷モジュールの面積(m2)×1000

形状:自宅の屋根に合っているか、見た目はどうかなどを見ます。

保証:どんな保証がつくのか見ます。


見積もりの際にチェックするポイント

  • 一式ではなく機械や工事費毎に内訳が記載されているか

  • 費用の明細(機械費の明細、工事費明細、検査費など)が明記されているか

  • 導入予定のシステム容量が明記されているか

  • 屋根材による工事費の違いについて説明はあったか

  • アフターフォローやメンテナンスの説明は十分か

  • 日付や担当者印、承認印など基本的な体裁は整っているか

3、業者を決め注文する

配図や見積もり、発電量、保証等を見て業者を選び注文します。注文を受けた業者は電力会社に申請して、工事を行います。工事は大きく分けて二つあり、モジュールなどの機器の取り付け、その機器の電気工です。工事は足場の組み立てから始めますので大体1週間ほど見た方がいいです。

4、連系立ち会い

工事が終了したら、確実に稼動しているか設置業者立ち合いの元に確認します。確認できましたら、業者が電力会社と受給契約をしてくれます。これによって余剰電力を電力会社へ売り、不足分は買うことになり、系統連携システムが整います。

5、補助金の申請を行う

補助金の対象になっていましたらそれを申請します。これは業者も調べてくれると思いますが、自分でも調べて確認しておくのがいいと思います。最後に保証書を貰うのも忘れないで下さい。しばらくの間は発電量をモニターで確認してみるといいです。

理想的な設置

南側に屋根の広い部分が面しているのが一番理想的ですが、±45度以内の範囲では良好と言えます。東側や西向きですと南向きに比べて85%の出力になってしまいます。

基本的に太陽電池は温度が上がるほど発電量が低下してしまいます。ですので温度を下げるために、架台とモジュールの間には風の通る隙間があるといいです。

アモルファスタイプのものは高温に耐性がありますので、南の地域ほどおすすめになります。

また先にも書きましたが影は出力を大幅に下げてしまいますので注意して下さい。

設置角度も地域によって理想的な角度があります。

札幌は35°、東京は30°、那覇は20°と南ほど傾斜角を低くするのが理想的になります。

以下は方角と季節での発電量の違いです。

南屋根北屋根南壁東壁西壁北壁
1月12.469.686.766.796.873.98
2月13.8412.606.298.107.865.11
3月11.2310.885.326.526.555.00
4月12.1511.525.627.046.985.02
5月13.4511.276.657.417.594.47
6月10.277.436.295.445.473.45
7月9.915.237.444.874.842.75
8月9.773.019.044.484.481.99
9月10.612.0610.824.264.351.66
10月11.792.3911.795.204.991.81
11月10.873.999.205.054.942.24
12月12.797.288.706.626.503.20
東京における1m2あたりの月間発電量(kWh)です。シリコン系太陽電池で、屋根は傾斜角30°、壁は傾斜角90°です。

傾斜角30°と90°では大差があり、南屋根と北屋根でも季節によってはかなりの差が出ることが分かります。

設置後どういう生活が待ち受けているのか

まず光熱費が6〜9割は減ります。何よりもこれにつきるのではないでしょうか。2012年頃は売電価格が1kWh当たり42円と高く、秋や春には売電価格が買電価格を上回り利益が出る月すらありましたが、2019年の今では1kWh当たり24円まで下がってしまったので、利益が出る月は無いと思います。しかし化石化燃料の減少などで今後電気代が値上げされないとも限りません。また設置価格が技術の進歩により大幅に下がっていますので、投資効果は以前とあまり変わっていないようです。大体8年以内には設備投資が回収できます。


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