ドローの代償ベット額

新年明けましておめでとうございます。去年は思うように時間が取れずポーカーを十分にプレイすることができませんでしたが、今年は頻繁にやっていこうと思います。前に大きく負けてしまい、それからやる気が失せてましたが、なぜかまたポーカーをやってみたくなったのです。

しっかり学びながら納得のいくプレイをするいうのが今年の目標です。このブログも立ち上げてから早くも7年が経ちましたが、細々とでも継続できてきたのが良かったです。今年はこのブログももっと頻繁に更新したいと思います。

最近ホールデムマネージャー3を購入してみたのですが、日本語対応でレポートの機能が充実しており確かに2より進化してるなと思いました。しかし肝心なプレイウィンドに相手のデータが表示されないというトラブルに見舞われて、今サポートを使っているところです。トラブルが解決したらレビューしていきますので、暫くお待ち下さい。

新年開始はプレイ日記からです。ハンド履歴で思うところがあったプレイを再現して考察してみます。

 

コイントス

1K保証トーナメント ブラインド$25/50 ポット123(アンティ6)

プリフロップ:UTG $3116 BTN(私) $2651 ♥A,♥2 BB $4381

UTGが3BBの$150でオープンして、私までフォールドで回ってきました。トーナメントの序盤で私にはポジションがありますのでコールしました。以下BBがブラインドを守りにきました。

フロップ:♣5,♥5,♥K ポット523

BBがチェック、UTGが$345をベットして私の番です。相手はKをヒットしててもおかしくないと思いましたが、A持ちのフラッシュドローをヒットした私はセミブラフを試みて$700へレイズしました。すると相手は私へオールインの要求をつきつけてきました。私は$1801の投資で$3724のポットを得るかどうかというギャンブルを迫られています。ポットオッズは1801/(3724+1801)≒0.326

相手がAKだとすると私のアウツはハートの残り9枚です。よって4倍の法則より勝率は約36%です。勝率がポットオッズを超えてますのでここはコールが正しと言えます。私はコールしました。

ショーダウン

相手は♠A,♦Kを開きました。ターンで♦2、リバーで♦8が落ち、相手がポットを獲得しました。

考察)

確率的には悪いプレイではありませんでしたが、トーナメントの序盤では失敗でした。なぜならトーナメントの序盤ではこのようなコイントスになることは避けなければならないからです。私はすべてのチップをリスクにさらしてしまったため、賭けに負けて124人中107位で敗退してしまったのです。

ではどういうプレイが正しかったのかと言えば、相手のレンジを考えるとフロップでKをヒットさせた可能性が高いので、フロップではフォールドもしくはコールに留めておくのが良かったと思います。コールの場合はターンでフラッシュが完成されないならフォールドする要領です。

 

ツーペア

9人制シットアンドゴー残り5人 ブラインド$40/80 ポット170(アンティ10)

プリフロップ:UTG $3726 BTN$1216 BB(私) $4106 ♠8,♣4

UTGが$80でリンプ、BTNがコール、後はフォールドで私にアクションが回り、タダでフロップを見に行くことにしました。

フロップ:♥4,♣8,♠Q ポット330

ツーペアがヒットした私はポットの半分の$165をベット、2人ともついてきました。

ターン:♣7 ポット825

私はまだ勝っていると思っていましたが、ドローの目が出てきましたのでポットの3/4くらいの$600をベットしました。するとUTGは$1200へレイズし、BTNはフォールドしました。私はコールしました。

リバー:♣Q

これは私にとっては決して喜ばしいカードではありません。負けてる目も出てきましたので私はチェックし、相手もチェックしました。

ショーダウン

相手は♠K,♦Kを開き、リバーで上位のツーペアを作られてしまった私が捲られてしまいました。

考察)

決して悪い負け方では無かったと思います。ベット額が適正だったため、まだ$2741を残してトーナメントに残ることができました。ボードにペアができた場合はツーペア、トリップス、フルハウスの目を考えねばなりませんので、下位のツーペアではリバーでベットできませんね。

 

ポケットクィーン

5K保証トーナメント ブラインド$150/300 ポット648(アンティ22)

プリフロップ:MID $2957 BTN$21457 SB(私) $3053 ♦Q,♥Q

MIDが$2957をオールイン、BTNがコールしてアクションは私に回ってきました。MIDと私はショートスタックです。ディ―プスタックのBTNは広いレンジでコールを仕掛けていると見て、私はコールしました。

フロップ:♥7,♠K,♣K ポット9369

完全にポットコミットしていますので、私は残りの$246をオールインし、BTNもコールしてきました。

ショーダウン

MIDは♠A,♣Qを、BTNは♥K♥Tを開き、BTNがポットを獲得しました。

考察)

プリフロップの段階では私に45%、MIDに27%、BTNに28%の勝率があります。この中では一番勝率がいいものの、2人に勝つには45%の勝率しかないというところが着目で、ポケットクィ―ンでも複数相手ではそれほど強いハンドでないというのが分かります。

 

ドローの代償ベット額

9人制シットアンドゴー残り9人 ブラインド$15/30 ポット81(アンティ4)

プリフロップ:UTG(私) $1384 ♥A,♠A MID$2192 BB$1759

私が$80でオープン、MIDとBBがコールでついてきました。

フロップ:♠6,♥7,♥8 ポット$291

このフロップは如何にもコールのレンジに噛み合ってそうな嬉しくないフロップです。BBが$60をベット。これはポットに対して非常に少ないベット額です。ドローなら安く引かせるわけにはいかないので、私は$250へレイズしました。MIDはフォールド、BBはコールしました。

ターン:J♥ ポット$791

これも大変喜ばしくないカードです。BBはチェック。相手のストレートドローを考えるとここでもフリーカードを与えるわけにはいかないので、私は$500をベットし、手元に$554を残しました。しかし相手はこれにもコールしてきました。

リバー:♠T

これもまたこの上なく最悪のカードです。相手が9を持っていればストレートの完成です。或いは既にストレートかフラッシュが完成しててもおかしくありません。相手は$959をオールインしてきました。ここまでの相手のプレイはどのストーリーにも一致しているため、私は負けていると思いフォールドせざるを得ませんでした。

考察)

ターンで♥Jが落ちてしまった以上、ターンではチェックで返しておくのが良かったのではないかと思いました。いくらドローを消すためとはいえ、既にフラッシュかストレートが完成してるかもしれないボードで、ターンの$500のベットは拙かったと反省しました。

 

ポーカースターズ

PSPC2020

PC2020(PokerStars Players NL Hold’em Championship 2020)が2020年8月20日~24日にバルセロナ(カジノバルセロナ)にて開催されます。バイインは €22,500 (約$25,000) で賞金は数百万ドルになると見込まれています。このイベントにポーカースターズのサテライトから勝ちあがれば、低額で参加権を手に入れることもできます。勝ち上がった者にはPlatinum Pass(€26,000($30,000)超相当)が与えられます。

 

Platinum Passnの特典

○€22,500 PSPC 2020 イベントのバイイン
○5 つ星ホテルでの滞在 6 泊 (同伴 1 名を含む)
○空港への送迎
○特製 PSPC グッズ
○€1,250 の経費
○イベント期間中の Platinum Pass エクスペリエンス

 

2019年1月にバハマで行われた初のPSPC $25,000バイイン トーナメントでは1000人以上が参加し、スペインのRamón Colillasが優勝し、$5.1M の賞金を手に入れました。彼もPlatinum Passを手にした320人の1人だったということです。Platinum Passを手に入れるためにはMega Pathという4つのステップルートがあります。

 

Step1 Spin&Go

賞金がバイインの2~12000倍までランダムに決まる3人式のシットアンドゴートーナメントで、500チップより開始します。尚Spin&Go Flashもあり、その場合は300チップより開始し、1分毎にブラインドが上がっていきます。$0.25より始めることができます。

 

Step2 Sit&Go

$2バイイン27人制のシットアンドゴートーナメントです。優勝者には次のステップ(PSPCメガパスステップ3 $1000予選のチケット5枚保証)へ進む$50チケットが与えられます。

 

Step3 PSPCメガパスステップ3 $1000予選のチケット5枚保証

$50チケットを持つ参加者のみからなるトーナメントで、上位5名に次のステップ(PSPCメガパスステップ4 $1000予選 1Platinum Pass保証)へ進む$1000チケットが与えられます。

 

Step4 PSPCメガパスステップ4 $1000予選 1Platinum Pass保証

$1000チケットを持つ参加者のみからなるトーナメントで、賞金プール$30,000につき1Platinum Passが与えられるトーナメントです。ここでの入賞者にPlatinum Passが与えられます。

 

道は険しいですが低額から始められるように無理のないようにステップが組まれています。前回の覇者Ramón Colillasやクリスマネーメーカーの例もありますので奮って挑戦してみて下さい。

コンティニュエーションベットを打つ状況と適正サイズと頻度

2023.5.18 記事編集

ポーカーで多用される有力なプレイの一つとしてコンティニュエーションベットというのがあります。これはプリフロップで最後にレイズをした人(ベッティングリードを持っている人)がフロップでも引き続きベットすることです。何もヒットしなくてもベットしますのでブラフの一形態にもなります。

ペアで無いハンドがフロップでペア以上になる確率は32.4%ですので、大体3回に2回は外すことになります。この点を突いたプレイで、プリフロップでレイズをして強みを見せた相手が、フロップでも引き続きベットをしてきたら、こちらに何もヒットしていなかった場合は打ち返しにくくありませんか。大体は降りることになり、ベットした者が利益の出るプレイとなります。

ここではどういった場面でコンティニュエーションベットを打てばいいのか、その適正額はどれくらいなのか、コールされたり打ち返された場合はどうせればいいのかを見ていきます。

 

典型的なコンティニュエーションベット

アンティ$6、ブラインド$25/50のプリフロップで、COの私(A♠K♣)までフォールドで回り、今3BBへレイズしたところです。SBとBBがコールしてきました。この時点で私にベッティングリードがあります。

 

フロップで7♦Q♦7♣と落ち、二人共チェックしました。私も何もヒットしませんでしたが相手が弱味を見せてきていますので、ポットの半分強を引き続きベットしました。

 

二人共フォールドして私がポットを獲得しました。こんな感じになります。

 

コンティニュエーションベットの判断材料

コンティニュエーションベットはトーナメントでもキャッシュゲームでも大事な戦略になり、大体5.5~7.5割くらいの頻度で打つ必要があります。打つかどうか判断する上で一番大事なのは、残っている人数とボードテクスチャー、ポジション、相手のタイプ、自分のテーブルイメージになります。ベットの適正サイズはポットの5~7.5割くらいがスタンダードです。

 

残っている人数

少なければ少ないほど相手がフロップでヒットした可能性が低くなりますので、コンティニュエーションベットの成功率は高くなります。相手が3人以上いてこちらにポジションが無い場合は素直にプレイする方がいいです。

 

ボードテクスチャー

Q♥6♣3♦のような、ハイカード1枚+コネクタでないローカードでスーツも不揃いといったボードがコンティニュエーションベットには一番適しています。

また上の例(7♦Q♦7♣)のようにボードにハイカード+ぺアができた時はヒットしている可能性が低くなりコンティニュエーションベットを打ちやすいです。この場合は相手が2~3人くらいいても有効です。

同じようでも3♦3♣8♥のようなロー固まりペアの場合は、相手にペアがあると激しく抵抗されますのでコンティニュエーションベットは止めた方が無難です。7♦Q♦7♣の場合ですと、相手にミドルペアがあってもオープンレンジの自分にQがヒットしている可能性があり、アグレッシブにベットされますと付いて行くのが躊躇われますが、3♦3♣8♥ではオープンレンジに8が含まれる組み合わせは少なくなるからです。

J♥7♣8♣のようなミドルコネクターを含むようなボードは、相手のコールのレンジに激しくヒットしている可能性がありとても危険です。

K♠Q♠J♠のようなモンスーンボードは一見危険そうですが、相手もそれは同じなため、少し大き目のポットサイズくらいのベットを打てばブラフが成功しやすいです。

同じように8♥4♥3♥のようなモノトーンボードでは、相手にA♥でも無ければ仮にフラッシュができても負ける可能性があるため、非常にブラフは成功しやすいです。

 

ポジション

コンティニュエーションベットにもやはりポジションは大きく、いいほうが当然いいです。悪いポジションでコンティニュエーションベットを多用すると、相手に見抜かれてフロート(何も手が入っていなくてもコールされる。)ケースが出てくるからです。ターンでハンドが良くならなければ最初にアクションをするのはこちらですから、大抵の場合は諦めるという非常に苦しい決断を迫られます。

 

相手のタイプ

コンティニュエーションベットは、何もヒットしなければ降りてくれる自分のハンドに正直にプレイするタイプに有効です。何でもかんでもコールでついてくるタイプ、コンティニュエーションベットの知識がある上手い相手には少し控えないといけません。

 

自分のテーブルイメージ

今までのプレイから自分がテーブル内でどう思われているかも重要になってきます。タイトなイメージを持たれている方が当然成功しやすいです。逆にやる頻度があまりにも高いと、相手にも見抜かれ打ち返されるケースが増えてきます。

 

HUDでチェックしよう

コンティニュエーションベットは5.5~7.5割くらいの頻度で打つのが大体上手いプレイヤーということになりますが、これを今までの履歴から統計してくれるツールがあります。これがHUDです。人間の感覚と実際の統計は案外ずれがあるものですから、これを使ってプレイして下さい。

 

コンティニュエーションベットの具体例

ドライなボード

プリフロップでブラインドスチールを試みBTNから3BBでオープン、BBがコール。フロップでドライなボードでBBがチェック。私が4BBをベットします。相手はフォールドしました。

この場合は恐らく相手が何もヒットしていないと予想できます。

これも全く同じ状況です。プリフロップでリードがあり、フロップで相手がチェックしてきたら、ポットの6割弱もベットすればそのままポットを取れるケースが多いです。

 

Aのリプレゼント

プリフロップでブラインドスチールを試みBTNから3BBでオープン、BBがコール。フロップでAを含むカードが落ちBBがチェック。私が3.5BBをベットします。相手はフォールドしました。

この場合はA持ちをリプレゼントできます。Aのリプレゼントは成功する可能性が高いです。

 

ペアボード

プリフロップでHJの2BBのオープンに対してCOの私は6.5BBにリレイズし、HJはコール。フロップでローペアボードで相手がチェック。私が9.5BBをベットします。相手はフォールドしました。

JTスーテッドのようなハンドはリレイズせずにコールで入ってもいいような気がするかもしれませんが、フロップで絡み合う可能性はそれでも低く、その時は強気を示している方がコンティニュエーションベットが成功しやすいです。またこの手のボードはポットに比して少し大き目にベットする方が、何もヒットしていない相手を降ろせやすいし、スロープレイしていないかも見抜けます。

 

プロテクトバリューベット

プリフロップでUTGが3BBでオープン、BTNの私が9BBにリレイズ、UTGがコール。フロップでややウェットなボード。UTGが3BBをベット。私が11BBにリレイズします。相手はフォールドしました。

ペアハンドでは相手が一人の場合は、やはりコールよりもリレイズでリードを取りたいところです。フロップでセットになる確率は低いので、やはりプリフロップでのリードがものを言うのです。フロップで相手はミニマムベットをしてきましたが、相手のレンジはハイカード、ドローと、安くターンを見たがっている気がしますので、いずれも完成されたハンドとは思えず、大き目に打ち返すと降りてくれます。この場合は絡み合いの強いフロップですので、プロテクトしながらバリューを得るベットとなります。

 

コンティニュエーションベットをしない方がいい例

プリフロップでUTGのリンプに対してBBから5BBまで上げ、相手がついてきました。フロップでセカンドヒットとフラッシュドローがヒットしました。ポジションが悪く、ターン以降のカードも見たく、ショーダウンバリューもあります。こういう場合はチェックします。この場合はそのままショーダウンへいきそのままポットを勝ち取りました。

 

ポジションとリードがコンティニュエーションベットを成功させる秘訣

コンティニュエーションベットを成功させる秘訣は、プリフロップでポジションのある位置からリードを取ってフロップへ進むことです。以降フロップで相手がチェックした時は、ベットしますとそのままポットを取れることが多いです。

相手の立場に立ってみて考えて下さい。プリフロップでレイズに対してこちらがコールし、フロップで何もヒットしなくて最初のアクションを取る時はどうでしょうか。リードが無いためベットしにくくありませんか。そしてホールデムではそういうケースが頻発するのです。ですのでこの苦しい立場に相手に立ってもらおうというわけです。

またポジションかリードがありますとポットコントロールもしやすいです。

 

ポーカースターズ