フロップでのチェックレイズはドローの可能性大

麻雀はポーカーと同じく不完全情報ゲームですが、麻雀は機械的に正しい打牌を選択するケースが多く、相手がこういうタイプだからこういう打牌をするといった、相手によって打牌が変わるというケースはほとんどありません。これに対してポーカーは相手のタイプにに応じてこちらのアクションを変えるケースが多々あるため、ポーカーの方が対人的要素は強い感じがします。

 

K,Kでもプリフロップで降りなければならない場面がある

$6K保証トーナメント 2021.4.19 9人テーブル ブラインド$40/80 ポット720(アンティ201)

プリフロップ:UTG1 $7394 UTG2 $4882 SB $5054 BB $7527(私) ♣K,♠K

UTG1が$160でオープン、UTG2が$480へスリーベット、SBがコールして私にアクションが回りました。誰かにAが入っている可能性が非常に高く、ここでポットを取らなければならないと思い、私は$2000へフォーベットしました。するとUTG1、UTG2共にオールインしてきました。SBがフォールドして再び私にアクションが回ってきました。

 

これどうでしょうか。私はどちらかに高確率でAAが入っていると直感しました。私の$2000のレイズにこんなアクションを取れるのはそれしかありません。しかしKKを降りれるほど上手くない私は躊躇ってコールしてしまいました。

 

ショーダウン

UGG1は♥A,♦A、UTG2は♣A,♥Kを開きボードには♥7,♣7,♠Q,♥6,♣Qと落ちてUTG1がポットを獲得しました。降りるべきだと思いながらもコールしてしまったのですから愚かでした。このハンドで得た教訓は、K,Kでもプリフロップで降りなければならない場面があるということです。

 

 

フロップでのチェックレイズはドローの可能性大

$6K保証トーナメント 2021.4.26 9人テーブル ブラインド$100/200 ポット462(アンティ18)

プリフロップ:SB $9473 BB $8484 MID1 $4620(私) ♥J,♠A

私がAJオフスーツでミドルポジションから2.5BBの$500でオープンしました。この段階になるとブラインドが上がるため2.5BBからオープンすることが多いです。スチールもそこそこ大きいので上位10%のレンジに入るAJオフスーツはオープンに値すると思います。SBとBBがコールしてきました。

 

フロップ:♦6,♠2,♦4 ポット1662

相手は2人共チェックしました。基本的に自分を除き2人いる場合、ブラフはせず素直にプレイするというのがトーナメントでの基本方針です。しかし私はプリフロップで強みを見せており、相手がドローかセットでもない限り、ベットすればこのままポットが取れる確率が高いと踏んで$1000をベットしました。

SBはフォールドしましたがBBは$3417へチェックレイズして、再び私にアクションが回ってきました。

 

どうでしょうか。このケースは大体ドローです。ドローは引けない確率の方が高く私はオールインすることに決めました。オーバーカードで勝つつもりです。しかし私は間違ってコールしてしまいました。

ターンでは♥7が落ちて、相手の$4248のベットに$703でオールインコールすることになりました。

 

ショーダウン

相手は♦8,♦Jを開き、リバーでは♥5が落ちて、何とガットショットを引かれてしまい負けてしまいました。

フロップでドローだった場合私もよくチェックレイズをしますが、だから私もピーンときたのです。

 

考察

チェックレイズした場面に戻しますが、仮に相手がフラシュドローだったとしてもオーバーカード2枚の方にやや分があるのが分かります。尚相手がセットだった場合でもやはり同じようなアクションを取ると思います。その場合のケアは難しいです。しかしコールのレンジは中位のワンギャップ或いはツーギャップスーテッドコネクタと中位以下のペアから成るため、ギャップコネクターの方がレンジに占める割合は圧倒的に多いのです。

 

ポーカースターズ

オーバーアクション

最近毎週土曜は欠かさず時間を作って、ポーカースターズのトーナメントへ参加するようにしていますが、2週連続であっさりと負けてしまいました。この負け方があまりにも良くなく、ポーカー初心者のするような負け方でした。全然上達していないことにがっかりしました。今回はその2例を見ていきたいと思います。

 

オーバーアクション1

$8K保証トーナメント 2020.12.5 9人テーブル ブラインド$150/300 ポット720(アンティ30)

プリフロップ:UTG2 $8953 CO $17339 BTN $18294 SB $21786(私) ♦Q,♥Q

クリスマスのシーズンでポーカースターズのテーブル画面もその雰囲気を醸し出しています。トーナメント開始から1時間半ぐらい経って、私にQQが入りました。UTG2が$600へレイズ、COが$1500へリレイズ、BTNがコールし、私のアクションにアクションが回ってきました。

 

これどうでしょうか。今考えるとコールが妥当だったと思います。QQは確かにモンスターハンドですが、その上位にはまだAA、KKが存在します。しかし私は自身のカードを過信しすぎてここでオールインしてしまいました。私のスタックは相手の3人共スタックをカバーしており、スクイーズの要領で3人共降りるだろうと思ったからです。しかしUTG2とCOはコールしてきました。しまった私はどちらかにこの時点で負けていると思いました。

 

UTG2は♣A,♣Jを開き、COは♦A,♥Aを開き、ボードには♥6,♥8,♠A,♣5,♣8が落ちてフルハウスのCOが大きなポットを獲得しました。かなりのオーバーアクションでトーナメントのこの段階とこのスタックサイズではやってはならないプレイでした。

 

オーバーアクション2

$8K保証トーナメント 2020.12.12 9人テーブル ブラインド$30/60 ポット144(アンティ6)

プリフロップ:UTG1 $11338 CO $9994 SB $9766(私) ♠K,♠A

トーナメント開始から23ハンド目で私にAKスーテッドが入りました。UTG1がリンプ、COが$180へレイズして私のアクションです。

 

これはどうでしょうか。フロップ後にポジションが無いことと、相手のレンジを絞り込むためここはレイズの方がいいと思います。私はCOのレイズ額の2.5倍少々の$460へリレイズしました。UTG1、CO共にコールしてきました。

 

フロップ:♦6,♣Q,♣K ポット1494

トップヒットトップキッカーです。いろいろなドローが見えているためここは当然ベットしていきます。私はポットの5割7分の$850をベットしました。少し小さく感じるかもしれませんが、スリーベットの入ったポットではポットに対するベットの比を少し下げるようにしています。UTG1はコール、COは$2872へレイズして再び私にアクションが戻ってきました。

これはどうでしょうか。COのプリフロップのアクションはレイズコールから、レンジはQQ、JJ、TT、AK、AQ、AJ、AT、KQ辺りに絞り込め(AA、KKならフォーベットしそう。)、更にフロップのアクションからQQ、AK、KQにまで絞り込めそうです。そう考えるとこのハンドは大部分のレンジで負けてそうですね。耐えがたきを耐えてここはフォールドするのが良かったと思います。実戦では未熟にもオールインしてしまいました。これもオーバーアクションです。UTG1はフォールド、COはコールしてきました。

 

ショーダウン

相手は♦K,♦Qを開き、ターンとリバーで♥9,♣9と落ちてツーペアの相手がポットを獲得しました。トップヒットトップキッカーはかなり強そうですが、相手のアクション次第ではフォールドしなければならないという教訓です。私は23ハンド目にしてワンペアで早くも脱落してしまいました。

来年はもう少し上手くプレイしたいものです。一年間どうもありがとうございました。年末のポーカーをお楽しみ下さい。

 

ポーカースターズ

ピュアブラフ

2023.7.31 記事編集

ポーカーのトーナメントで私が特に意識しているのが最終ハンドです。相手のハンドを上回るハンドでポットへ全額を投資していたのであればOKです。つまり捲られる負け方というのはしょうがないので、期待値が上回っていればいいということですね。

 

損切り

$8K保証トーナメント 2020.11.21 8人テーブル ブラインド$300/600 ポット690(アンティ30)

プリフロップ:UTG2 $16397 BB $11251(私) ♠J,♣J

UTG2が$600でオープンしてきました。ここはコールも妥当だと思いますが、ポジションが無いことやアーリーポジションからのまともなプレイヤー(VPIP17)からのオープンで、AA、KK、QQの可能性もあり、セットを引けなかった後のフロップ後のプレイが難しくなりそうなことからフォールドすることを選びました。

尚コールするならフロップでセットが引けなかった場合は、このポットを大方諦めることになります。

 

ピュアブラフとは

ピュアとは純粋なという意味ですが、その名の通りピュアブラフとは純粋なブラフを指し、ショーダウンされたらほぼ負けになるだろうハンドでブラフをすることです。負けハンドを勝ちにしてしまうのですから、ポーカーの花形的なプレイで、最も技術の必要なプレイとなります。

 

ピュアブラフが成立しそうな場面

A,KスーテッドでBTNから3BBでオープン、SBがついてきました。フロップは両者共チャックし、ターンでは相手がチェックをしてきました。相手が2回チャックしたところを見ると、それほど強いハンドではないことが伺えます。私は4.5BBをベットしポットを取りに行くと、相手は9BBにチェックレイズしてきました。こちらにはポジションがあるし、ポットがそれほど大きくないので私はコールしました。

 

リバーで相手はチェックしてきました。リバーで何らかのヒットは有ったと思うのですが、私はランナーランナーだと推測しました。それならドローは引けてないし、少なくとも相手のハンドは強いとは思えません。こういう状況こそピュアブラフを試みるチャンスです。相手がずっと弱みを見せてきて、ベットすればポットを取れそうな感じの状況です。こちらはBTNからのオープンですので、参加ハンドレンジが広く、このテクスチャーでも何がヒットしていてもおかしくないのが与えるプレッシャーとなっています。私は18BBをベットし、相手はフォールドしました。

 

ピュアブラフ

$8K保証トーナメント 2020.11.21 9人テーブル ブラインド$500/1000 ポット2400(アンティ100)

プリフロップ:MID2 $13597(私) ♣J,♣Q BB $18514

私のCSI(チップステイタスインデックス)を計算してみます。CSI=スタック÷(SB+BB+アンティ×テーブルの人数)です。13597÷(500+1000+100×9)≒5.67<7

CSIが7以下は、全てのペアとスーテッドコネクターでプリフロップオールイン、それ以外はフォールドというプレイが一般的です。しかし今回は少しひねってみました。私は$2200でオープンしました。これに対してBBがコールしました。

 

フロップ:♠2,♣4,♦A ポット5800

相手はチェックしてきました。これはこの上無い状況です。ポジションがある上に、リードのある私がAのヒットをリプレゼントできるからです。

問題は額ですが、Aがもし本当にヒットしていた時どれぐらいベットするかを考えます。相手についてきてほしいと思いますので、ポットの半分を少々下回る$2800ぐらいをベットし、手元にドル8597を残すのがバランス良さそうです。その通りにし、相手はコールしてきました。

 

ターン:♥2 ポット11400

相手はまたもやチェックしてきました。相手のレンジは恐らくA以外の何らかの上位ペアだと思われます。降ろせそうですので、ここはさらに強気でいきます。

私は$3800をベットしポットコミットを伝え、リバーでオールインする意思表示をしました。

 

相手はフォールドし私がポットを獲得しました。ピュアブラフはボードとアクションが一致している場合成功しやすいです。

 

モンスーンボード

$8K保証トーナメント 2020.11.28 9人テーブル ブラインド$200/400 ポット960(アンティ40)

プリフロップ:UTG2 $8666 CO $13596 BB $19111(私) ♣A,♦A

UTG2がリンプ、COが$1200へレイズし私にアクションが回ってきました。ここは素直にプレイし、スリーベットしたいところです。私は$3600へリレイズしました。UTG2がフォールド、COがコールしてきました。

 

フロップ:♥6,♥4,♥5 ポット8160

ポケットAなのにこれほど嫌なフロップもありません。ボードは最悪のモンスーンボードです。しかもこちらにはポジションがありません。私は考えましたが少し大き目のベットを打つことに決めました。もし相手がドローならいいオッズを与えたくないため、ここでここでプロテクトしたかったからです。ただこのプレイにはリスクもあり、相手がもし完成していれば大きな損害を被る可能性もあります。しかし最悪オールイン勝負になって負けてしまってもショートスタックは残るというわけです。

私は$7000をベットしました。すると相手はオールインしてきました。私は予定通り$2996を上乗せし、$5915を手元に残してコールしました。

 

ショーダウン

相手は♠7,♦7を開き、ボードには♦2,♥2が落ちて、私が守り切りました。

案の定相手はドロー含みでしたので、フロップの大きなベットは正しい判断だったと言えます。但し相手にがあるだけで私の負けでしたので、モンスーンボードは怖いですね。

 

ポーカースターズ